日本人の多くが「いつかは・・・」と望む富士登山。
言わずと知れた、日本一高い山である富士山の山頂に立つのは、一度は行っておきたい場所の一つでしょう。
登山を趣味にしている観光コンサルタントである私。
富士山をレポートしないわけにはいきませんね!(笑)
今回久々に行ってきたので、ご紹介します。
今回は初めての弟がお供という事もあって、一番多くの人が利用する吉田口ルートを登る事に。
シーズン中はマイカー規制になるため、麓の北麓公園から五合目行きのバスに乗る事に。
30分毎にバスがあるのですが、いっぱいになり次第出発なのでしょうか?
全く時刻表とは異なる時間に出発しました。
五合目へは40分程度。
帰省されているとはいえ、相変わらずバスの数が多いです。
世界中から人が集まる地になりましたからね。
とは言え、そのうちの半分以上はこの五合目で富士山を眺め、その一部が6合目まで歩いて帰路に就くことになります。
確かに五合目での人は多いですが、みんながみんな登山に入るわけではありません。
最近は認知も進んでいるようですが、高山病対策の第一歩目である五合目での順応です。
どんなに登山に慣れていても、高山病は克服できません。
順応することが必至になりますので、私たちも五合目でお昼ごはん食べながら1時間の休憩をとりました。
五合目についたころには見えていた富士山も、どんどん雲に覆われていく姿を見ながら、深呼吸と準備運動・・・
11時に登山開始!
1日目に目指すは本八合目の山小屋です。
ここ2,3年でしたでしょうか?
1000円の「富士山保全協力金」の徴収があります。
任意なのですが、ちょっとした記念品をいただくことができますので、ぜひ協力をお願いします。
またこの記念品が、山頂で化けるので、ぜひ支払って記念品をゲットしておいてください。
入口で記念品をいただいて、6合目を目指している内にあっという間に霧の中に。。。
観光コンサルタントという仕事をしている私ですが、致命的な雨男。
雨が降ってくることは無かったのですが、霧に飲まれることは今回の山行で度々ありました。
しかしここは富士山。
登っていくと霧を抜ける瞬間もやってくるんですね。
登山をしていて初めての経験だと思うのですが、モクモクの雲も、こうやってみるとカッコいいものがあります。
中にいると景色を遮られ厄介ですが、外から見る分には神秘的な感覚を味わいました。
これが登山の醍醐味です!
これと言った高山病の症状もなく、宿泊する山小屋「本八合目トモエ館」に到着。
トモエ館さんは七合目にもあるので、お間違え無く。
また富士山の特徴でもあるのですが、「八合目」と「本八合目」があります。
山小屋自体は七合目あたりから定期的にあるので、予約した山小屋を通り過ぎないようにしっかりと下調べしておいてくださいね。
七合目過ぎあたりから、岩場も出てきて、山登りの技術レベルも必要になります。
山歩きのお助けアイテムであるストックも、このあたりからはしまって、両手を開けるようにしたほうがいいですね。
無論、使った方が楽であったり、十分に使い慣れている等の場合は、自分にあったスタイルで登る方が安全でもあるので、臨機応変に対応してほしいのは、言うまでもありませんが。
そして、登山のご褒美でもあるのがこの景色です。
飛行機から見るような光景。
何もなくすっきりと晴れた光景もいいのですが、今回はこの雲の魅力に取りつかれているので、雲が作り出す幻想的な光景は、私的には大満足でした。
「ご来光」は今回、雲の具合もあったので、わざわざ混んでいる山頂で見るのではなく、山頂への道の途中で見ることにしました。
これも最近は多くの方が学んでいるのか、私たちと同じく道中でご来光を観ようとする人が意外と多くて驚きました。
無理に夜中歩くよりは、ギリギリまでしっかりと山小屋で休んだ方が、登山としては圧倒的に楽な選択ですからね。
寝不足で山頂へ向かうより、高山病の可能性を考えると、休むという選択肢は間違いではありません。
(あくまでも可能性ですが)
鳥居が見えてきたら、それは九合目。
山頂まであと少し!のサインです。
そしてここからがある種富士山名物。
このあと一息の道が非常に大変!
階段状になっていて、自分の歩幅とリズムを崩す、追い込みの場です。
ここで息を切らせて高山病に陥る人が多いとも聞いているので、意識的に一歩一歩をしっかりと進めていきます。
山頂付近ともなると、時間をずらしていても渋滞に巻き込まれてしまいます。
ただこれは山頂が目前である証拠!
鳥居をこえ、小屋が見えてきたら・・・
山頂到着!
日本で一番高い場所は、厳密にはここではなく剣が峰ですが、シーズン中は剣が峰へ行くために行列に並ばなくてはいけません。
人によるのでしょうが、富士山の山頂でまで行列に並ぶのは馬鹿馬鹿しいと思えば、行く必要はないのではないでしょうか?
もう一つの理由は、山頂というのは登山の上では折り返し地点。
あまり長居するものではないというのが、私が教えられたことです。
しかもここは富士山。
この日はつららが出来ているほどの寒さでした。
これから4~5時間かけて下山しなくてはいけないのですから。
実際に、富士山の下山道というのは体力を奪い、精神力を問われます。
砂地に小石が混ざる、単調な下り道。
もちろん下りだからと言って高山病へのリスクがなくなるわけではありません。
気合を入れて、しっかりと歩むことを求められるのです。
さて、最初に書いた通り、「富士山保全協力金」の記念品ですが、実はお願いすればこの裏に神社で「印」を入れてくれるのです。
公式なことではなく、お願いをする裏技です。
話を聞いてみると、富士山ガイドの一人が「入れてくれるのでは?」という一言から始まったのだとか。
なので誰もお願いに来ない日もあれば、他の誰かがやっているのを見て、連鎖的にお願いされる時もあるのだそうで、知っている人しか知らないネタだそうです。
下りも途中から霧に飲み込まれ、最後まで晴れ渡った景色を見ることがなかった今回の富士登山。
それでも山登りは楽しいし、自分と対話する時間を持てるのは、必要だなと思った今回の山行でした。
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