東京での東日本大震災7年、九段会館の未来とは?

東日本大震災から7年。


今年は例年と少し違って、過去を振り返るばかりではなく、今後、未来の事についての話が増えているような気がします。


テレビでも将来的にどのように対策、対応すればいいのかという話が確実に増えています。


もちろん変わっていない、変えようとしていない事柄もたくさんあります。


避難人数の数が減っている様で、実際は意図的に減っているように「見せている」という現実もあります。


ここ近年の多発的に各地で災害が起きている事も重なって、東日本大震災の復興もなかなか進みません。


そして、ここ、東京の九段会館でも・・・



6年目であった2017年は、テレビ朝日の「スーパーJチャンネル」にて改めての取材を受けさせていただきました。


歴史的な価値がある建物とは言え、耐震に対しての問題があった九段会館。


もちろん私自身、だからと言って一生残してほしいなどは思いません。



どんなに素晴らしい施設に生まれ変わろうが、この場所には二度と行くことはないでしょう。


今年も多くのメディア各局で東北地方を中心に特集番組が組まれていますね。


そんな東日本大震災にて、

「震災の初めての死者」

と、言われているのが、過去にも何度かメディアや当ブログでも書かせていただいている、東京での出来事。


東京都千代田区の九段会館のつり天井崩落により、2人が死亡し31人が重軽傷を負った事故。


当時私も勤務していた、東京観光専門学校の卒業式の途中に地震が発生しました。


これから社会に羽ばたこうとしている学生たちと保護者、先生ら大ホールには593人が。


そんな私たちの頭上に幅5メートル長さ20メートルのつり天井が崩れ落ちたのです。


そして、こうしてブログを通してお伝えしていますが、私の隣に座っていた先生が、天井の下敷きになり亡くなられました。


写真では私が座っていた座席はもうありません。

完全に崩壊しています。



その下にいたのでは、おそらく私もこうしてブログを書いていないでしょう。


通路から2列目。


瞬間的な事だったのですが、すぐに席を立ち出口に向かって走っていました。


爆発したかのような音とともに、真っ黒い何かが私を包み視界はほぼゼロ。


人間の危機認識能力とでも言うのでしょうか?


すぐに「天井が落ちた」と判断でき、全部ではなく、一部が崩落したという事まで。


その場で止まり、振り返りました。


そこに手があるんです。


「誰」なんて事はわかりませんでしたし、正確に「手」だと判断できていたのかどうか・・・


その場の砂煙というか、土煙と言うか、それは耐えられるものではありませんでした。


とにかくその手を取り引きずり出し、外へ向かいました。


外もめちゃくちゃになっているに違いない。


一歩でも学生を建物から遠い場所へ。


「下がれ!!!建物から離れろ!」


ところが、どうでしょう??


九段会館も含めて、窓ガラスは割れていない。


車は動いている。


ビルから人がこちらを見ている。


通行人が足を止めてこちらを見ている。


「まさか、ここだけ???」


友達が見当たらないのか、それとも父兄の方が見当たらないのか。


うろうろする学生を目の前に、状況の把握が出来ずに戸惑ってしまいました。


下敷きになった人は確実にいる。


再度ホール内に入り、男子生徒と力を合わせ救出活動を試みました。


天井を持ち上げようにも重くて持ち上がらない。


何人も力を合わせても、待ちあがることがない重い素材。


「岩」が吊るされていたも同然だという結果が聞かされたのは2016年になってからのことです。


九段会館の駐車場には、頭や足から血を流す人、机をストレッチャー替わりに横たわる人。



震災の混乱で電話もなかなかつながらない中、ようやく到着した救急車。


周辺は一時騒然としました。


2013年。 会館を管理していた日本遺族会の当時の会長の古賀誠元衆院議員(73)と支配人の男性(60)について業務上過失致死傷容疑で調査を進めていましたが、立件を見送る結果になりました。


捜査一課は、事故当時、つり天井についての明確な法定の耐震基準がなく、遺族会は国が定めていた範囲の定期検査は行っていたとして、二人の予見可能性は問えないと判断。


そう。 法律上「天井が崩れてくることは正当」という事だそうです。


確かに、後日談として各地でつり天井が落ちている施設がいくつかある事を知りました。


軽い素材、鋭利な素材、そして九段会館の様な非常に重い素材。


つまり現在日本各地で使われている「つり天井」と言われている内装に関しては、それが落ち人が亡くなっても問題は無いという事。


日本各地、現存する施設は必ずしも安全とは言えません。


震度7と一括りにされている東日本大震災。


しかし九段会館があったのは震度5とされた東京都です。


東京都もそうです。


「定期的な検査はしっかりしてきた」 の、一点張りではなくて、

「東京の震度5でもこの様な事があったので、新しい基準でもう一度検査をさせてください」

「新基準で見たいのでご協力ください」


と、なんでこれが出来ないのでしょうか?


「やってたから、いいじゃん」 で何も活かそうとしないこの姿勢がおかしいです。


東日本大震災での2万人の中の2名ではないのです。


建物の一部崩壊という「人災」であることは間違いないのです。


これを活かして、今後日本が地震という災害と「命の価値」を考えるべきなのではないかと、こう思うわけです。


九段会館を振り返る、スーパーJチャンネル出演

https://ameblo.jp/dithiblog/entry-12310182307.html


東日本大震災最初の犠牲者はどこへ?活かされない命の教訓

http://ameblo.jp/dithiblog/theme-10050794990.html


九段下と東京は何も変わらなかった、この3年

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「国が握りつぶした」私の大震災2年目@九段下

http://ameblo.jp/dithiblog/entry-11488351831.html


九段会館での、その後。

http://ameblo.jp/dithiblog/entry-11190723823.html


九段会館での3月11日【H.22年度卒業式】

http://ameblo.jp/dithiblog/entry-11190357448.html


九段会館での3月11日【H.22年度卒業式】2

http://ameblo.jp/dithiblog/entry-11190706169.html


九段会館で起きた事【H.22年度卒業式】1

http://ameblo.jp/dithiblog/entry-11188710777.html


九段会館で起きた事【H.22年度卒業式】2

http://ameblo.jp/dithiblog/entry-11189313446.html


九段会館で起きた事【H.22年度卒業式】3

http://ameblo.jp/dithiblog/entry-11189627996.html

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