江戸時代から続く町人文化の町越中八尾、石垣の町並み日本の道とともに

今回の北陸記、前々から「ここは行くぞ!」と目を付けていたのが、富山駅から髙山本線で25分ほどの越中八尾駅、富山市八尾町。


八尾(やつお)という名前は知らなくとも、「おわら風の盆」なら聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか?


この地で300年あまり継がれてきている「越中おわら」が、毎年9月1日~3日に開催される「おわら風の盆」で踊られます。


八つの山の尾根に開かれた町という由来で「八尾」。



その名の通り、飛騨の山々へ向かっていく途中に位置していて、町は坂がとても多い!


そんな坂が創り出す、人と坂の町並みを見てみたくて訪れてみました。


諏訪町本通りは昭和61年に日本の道百選に指定され、平成8年には側溝である「エンナカ」を流れる水と胡弓・三味線の音が同調するとして残したい日本の音風景百選にも指定されています。


もちろん普通の道ですので、車も止まっています。


この通りは、映画やテレビドラマのロケ地にもなっていますね。


岡田准一さん主演の『追憶』でも登場していました。


乗り込んだJR髙山本線。


非常に外国人の方が多くて、どこに行くのだろう?と疑問を抱えながら約25分。


どんどんと富山の山側へ向かっていきます。


残念ながら私が訪れた日は小雨続きで、富山の山景色を堪能する事はできませんでしたが、天気がいい日は電車から見える風景は、25分では短すぎるほど素晴らしいそうです。


確かに髙山本線は飛騨の方へドンドン向かっていきますので、その景色は間違いないですね!!


越中八尾駅で降りる人はまばらでしたが、観光客、そして外国人観光客もいらっしゃいました。


ホントどこで聞き付けるのでしょうか・・・


駅から石垣と日本の道百選が見られる八尾旧町までは歩きで20分ほどかかります。


循環バスも走っていますが、本数は非常に少ないので、歩けそうなら頑張って歩いてしまいましょう。


ちょうど旧町の入口辺りに、眼鏡橋がかかっています。


小さな川ともあって、眼鏡にはなっていませんでしたが、かわいらしい橋が架かっています。


寛永13年、正応3年建立と非常に歴史ある寺社に立ち寄りながら、坂道を歩いていきます。


そして見えてくる、高く積み上げられた石垣の上に町屋が続く光景。



山間地を切り開いて建てられた事を今でも伝える、非常に希少な八尾独自の風景が禅寺の坂にある石垣の町並み。


どこか要塞の様な、お城の様な、そんな石垣に町屋が建っている風景は見ごたえがあります。



この禅寺の坂をさらに上へ上へ向かっていくと、ひと際長い階段「おたや階段」が見えてきます。


昔伊勢から出て国々に暦を配り歩いた人を伊勢の大夫様と呼びます。


大夫様がこのあたりに寄った際に宿としていたことから、この辺りを旅籠屋(おたや)と言ったそうです。


長い坂道を登ってきた足には、なかなかの階段です。


階段を登り切り、お蕎麦屋さん、食堂を横目に、いよいよ日本の道百選の一つ、諏訪町通りにたどり着きます。



途中、展望の良い城ヶ山に登る階段があります。


曇りで遠くまで景色は見えないとはわかっていますが、登ってきました。


が、特にこれといった収穫はなかったので、今回は割愛です。


ちなみに「富山花の名所」になっていますので、時期が合えばいい景色とお花が楽しめます。


町並みを楽しむためにフラフラ歩き、雰囲気にちゃんと溶け込んだ電気屋さんに郵便局。



途中で立ち寄った喫茶店「明日香」さんは、直木賞作家、高橋治の「風の盆恋歌」の舞台になっています。


コーヒーとケーキをいただき、店主のおばちゃんとお話を。 駅に帰る途中で、江戸時代から続く老舗旅館「宮田旅館」に立ち寄り。


八尾町出身の柴田理恵さんとゆかりの深い場所として度々メディアに紹介されています。


もう少し天気が良かったら・・・と悔いが残りますが、まぁもともと天気にはなかなか恵まれない私。


これまでの旅で天気がいい事がついているとして、富山駅への帰路へつくのでした。


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