世界・日本新三大夜景長崎の中の惨状の記憶

11月にも関わず、季節外れの夏日を記録したこの日の長崎。


絶好の天気を逃す私ではありません!


世界と日本の新三大夜景に認定された長崎の夜景を、この天気に逃すわけにはいきません。


平成24年10月5日に開催された「夜景サミット2012年in長崎」にて、香港、モナコに並び長崎の3都市が世界を代表する夜景都市に認定されました。


そして平成27年10月9日の「夜景サミット2015in神戸」で、神戸市と札幌市と共に 「日本新三大夜景」都市に認定されました。



長崎というのはすり鉢状の地形に加え、坂に沿うように家が建ち、街灯が並びます。


稲佐山公園山頂の展望台からは、長崎港と女神大橋と併せ、立体的な夜景を眺めることができます。


また墓地が広がっている点も、良いコントラストとなっていて、図らずも天の川の様な明かりが山々の上の方まで続いています。


この日は豪華客船「クアンタム・オブ・ザ・シーズ」の明かりも加わり、世界と日本の三大夜景を盛り上げてくれていました。



ここで忘れてはいけないのが、この素晴らしい夜景の中に、1945年8月9日の記憶が残されていること。


次の日に、長崎の被ばくの惨状を示す様々な名所や展示を拝見することにしました。


空爆の被害をあまり受けていない、原爆の威力を調べるのに都合がいいという理由で選ばれた長崎。


私は以前にも長崎には訪れているのですが、中心街には来ていなかったため、原爆関連の名所は初めて。


可能な限り巡ってみる事としました。


長崎駅前でこの日も路面電車の一日フリー切符を買い、駅から北側を中心にまわります。


最初に訪れたのは、原爆投下当時の姿を残す、山王神社二の鳥居。 爆心地に近い側の柱だけが倒れ、片方だけが残り今も建ち続けている、一本柱になった山王神社の鳥居です。



今は当たり前の様に住宅が立ち並んでいますが、当時は焼け野原になり、この一本柱の鳥居だけが建っていた写真を原爆資料館で見ました。


階段を上った先には、崩れたもう片方の柱が。 あまりにも普通に住宅街に建っているので、私も少し探してしまいました。


そのまま歩いて原爆資料館へ。


先ほどの鳥居が建っている、当時の写真はもちろん、収集された資料を展示するとともに、核兵器の状況と核兵器廃絶を訴え続けています。



喜ばしい事と言うのも場所柄あれですが、世界中の方々が興味を持ち訪れてくれている様で、トリップアドバイザーの「美術館・博物館ランキング2018」で日本全国第1位。


多くの方々に、原爆の恐怖と被害の実相を学んでいただければと思いました。


道を挟んだ所には、原爆死没者追悼の平和祈念館があります。


原子爆弾の投下により亡くなられたすべての人を追悼し、平和を願う場所「追悼空間」がある場所です。


死没者の氏名が書かれた名簿が収められていて、名簿棚の方向に原爆落下中心地があります。



その他にも遺影や手記、原爆にまつわる様々な情報が、この平和祈念館には納められています。


そして、毎年8月9日に慰霊祭が行われる爆心地の北に作られた公園、平和公園へ向かいました。


平和を祈願する記念像にお目にかかりました。



この日もバスツアーでしょうか?多くの方々が訪れていました。 修学旅行生も来ていましたね。


広島、長崎に原爆が投下されて以降、核兵器は使われていませんが、核兵器を持つ国は減りません。


その為、実際に原爆が使われなくても、核実験場内や周辺住民、核実験による影響で、放射能被害者がたくさんいらっしゃいます。


被害者の正確な数など実態は明らかになっていませんが、核がこの地球上に存在する事は確か。


素晴らしい夜景の中にも、まだまだ人間が考えなくてはいけない課題は山ほど眠っているわけかと、改めて確認し旅を続ける事に。


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